産業数理統計チュートリアル

2024年度に引き続き、統計やデータサイエンス数学の専門家から学べる「産業数理統計チュートリアル」を開催します。
九州大学が推進する「脱炭素」「医療・健康」「環境・食料」の社会課題において、数理・データサイエンス・AIを学術的基盤とした研究のニーズが急速に高まっています。そこで、統計分野を中核とする分野横断数理基盤の形成を目指し、2022年4月にマス・フォア・インダストリ研究所(IMI)に産業数理統計研究部門が設置されました。この部門では、統計学の学理を深めるとともに、社会や産業、諸分野の多様な課題の解決に貢献し、統計の若手中核の人材育成を行っています。とくにデータサイエンスや統計学を活用して産業や社会の課題解決に活躍できる次世代技術者の養成のため、統計・数学やデータサイエンスの専門家から学べる「産業数理統計チュートリアル」を開催します。本年度は、昨年度扱った基礎的な統計理論に加え、線形代数やソフトウェアRの基礎など、より幅広い内容を扱う予定です。

日時
2025年12月11日(木)・12日(金)

会場
〒819-0395 福岡市西区元岡744
九州大学 伊都キャンパス 稲盛財団記念館 稲盛ホール

【主催】九州大学 マス・フォア・インダストリ研究所 産業数理統計研究部門
【共催】九州大学 データ駆動イノベーション推進本部 データ分析支援部門
      九州大学 数理・データサイエンス教育研究センター

募集人数
100名(定員になり次第、締切) 参加無料

事前に参加登録をお願いいたします。
事前参加登録の締切りは2025年12月11日(木)です。
registration


受講対象者
業務でデータサイエンスや関連領域の知識や技術を必要とする産業界や行政機関の方々
研究で統計学を必要とする研究者や大学院生・学部生

数学の専門家からの学びIMIの教員から実践的な知識や統計数学の理論を直接学べる
統計数学の理解促進統計数学の基礎から先進的なトピックまでの幅広い知識を提供
データドリブンの時代への対応データサイエンスや統計学を活用して産業界の課題に対応する能力を育成
次世代技術者の養成データや統計学を活用して課題解決に活躍できる次世代技術者の養成

プログラム

日  時 タイトル レベル 講師 トピック 関連する前提知識
12月11日(木)
9:30 – 10:20
受 付 ( 稲盛財団記念館 稲盛ホール )
12月11日(木)
10:30 – 12:00
t検定の数理的基礎 初級 廣瀬 雅代  統計的仮説検定
 t分布
 t検定統計量
 様々なt検定
 推測統計と統計的仮説検定の基礎
 記述統計と確率分布の基礎(少なくとも正規分布)


12月11日(木)
13:00 – 14:30
漸近理論の基礎
〜統計学における無限の世界〜
初級 廣瀬 慧  無限母集団
 漸近理論の具体例
 最尤法
 一致性、漸近正規性
 大数の法則、中心極限定理
 極限の基礎

 確率分布の基礎
 テイラー展開

12月11日(木)
14:50 – 16:20
縁の下の線型代数:
統計解析の視点から
初級 松江    要  連立方程式としての定式化
 相似変換
 固有値・固有ベクトル
 対称性
 ⾏列の和と積
 逆⾏列


12月13日(金)
10:30 – 12:00
主成分分析の基礎と周辺  初級 ~ 中級 倉田    澄人  主成分分析(PCA)とは
 実行例と結果の解釈
 確率分布との関連
 PCAに関連する話題
 行列の固有値・固有ベクトル
 記述統計の基礎(データの平均値、分散、共分散、相関係数)
 確率分布の基礎

12月13日(金)
13:00 – 14:30
ベイズ線形回帰の基礎  中級 ~ 上級 德田    悟  ベイズ線形回帰


 確率分布の基礎
 最小二乗法
 微分積分
12月12日(金)
14:50 – 16:20
Rによる統計解析の基礎  初級 ~ 中級 藤野    友和
(福岡女子大学)
 Rの環境設定
 R⾔語の基礎
 Rによる仮説検定
 多変量解析

 記述統計の基礎
 仮説検定
 多変量解析
⏩ 講義時間の制約に合わせて一部を省いたり追加することもある。

初級: 簡単な確率の計算や線形代数・微積分をある程度理解していることが望ましい
中級: 推定・検定を勉強したことがあることが望ましい
上級: 数理統計を一通り学んだ程度の知識があることが望ましい




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お問い合わせ
九州大学 数理・MI研究所事務室

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